レポート
【吉野山】 展示会&限定アイテム販売
奈良県吉野山。
世界遺産として日本一の桜の名所として知られる場所だ。
例年であればこの桜の時期になると世界各地から20万人もの規模で人々が訪れる。
吉野山の入り口にあり、200年続く老舗旅館『歌藤』。
NODDの目指す未来、活動に対して賛同していただき、互いに協力し合う事となった。
吉野山に住む人々はチャリティー意識が元より高い。
なぜか?
吉野桜は1300年も前から御神木として崇拝されてきた貴重な桜。
それは吉野に住む人々の意識と、手厚い保護により美しい姿が成り立っている。
そのような伝統的な土地ながら、歌藤の方々は新しい事や創造的な事に対してとても意欲的だ。
今回NODDの吉野コラボアイテムの販売とアート作品の展示をする事となった。
僕たちはデザインをした。
吉野山を象徴し、まずは吉野の方々に喜んでいただけるデザインを。
吉野山の稜線、吉野桜、奈良の鹿。
しっかりと要素を入れる事が大事だった。
僕たちはこのデザインを吉野の人々に愛していただき、幅広く活用していただきたいのだ。
吉野桜の華やかを表現するには。
そこには細かく豊かな色合いを持つ長谷川諒さんのアート作品が必要だった。
長谷川さんは群馬のNPO法人『麦わら屋』の所属。
障害のある方々の就労支援施設として様々な取り組みをする中で、美術の先生などの協力によりアートの仕事化に力を入れはじめている。
NODDと繋いでくれたのは『みんなのデザイン思考』。
早いスピードで変化し続ける現代社会に対し、多様な価値観と行動力で課題解決にアプローチをしている。
今後も色々な仕掛けを世に生み出すにあたり頼もしい方々だ。
今回は長谷川さんの作品30店をお借りし、歌藤の旅館内とカフェ陽ぼっこにて展示をした。
旅館の風情と障がい者アートの相性は良いだろうと想像はしていたが、実際展示すると素晴らしさに皆感嘆の声をあげた。
ぜひ多くの人に実際見ていただき、その素晴らしさを知ってほしい。
吉野山デザインの活用としては、早速コラボ商品の開発をしていただいた。
建築建材のみならず、最新の技術を取り入れた加工方により様々な木工商品を作成販売する『寺本木材』による提案である。
アンバサダー藤永優氏のNODDでの活動に共感いただき、自身でできる事をと動いてくれた。
吉野山デザインを用いた吉野杉によるコースターや箱類を作成。吉野杉の箸と共に販売をする。
NODDのコーズラベルをつけていただき、売れた金額の5%がチャリティーされるのだ。
その他麦わら屋さんの商品も売り場を彩る。
デザインの力を使い社会貢献をするNODD。
そのNODDの力を用いて、地域の皆さんを盛り上げる事もできる。
そして皆の笑顔が生まれる。
やはりデザインは素晴らしい可能性を秘めているじゃあないか。
吉野で拡がる今後の展開が楽しみだ。
新型コロナウィルスの影響で、海外からの旅行者が訪れる事はできない。
世界は大変な状況になっている。
しかし桜の綺麗な姿は変わらない。
NODDがきっかけで生まれた様々な商品。
長谷川さんの明るく力強さのある作品達。
これらの前向きなエネルギーが訪れた人々に元気を与える事を願う。
Photography & Written : 寺門 誠/ Makoto Terakado